1-2 “これだけ主義”と“できるだけ主義”

  • できるだけ増産する。
  • できるだけ原価を下げる。
  • できるだけよい品質のものをつくる。

このような考え方を「できるだけ主義」というそうです。

最大限の努力を払うということが、”できるだけ”という表現になるのであるから、気持ちとしてはまことに結構である。しかし、困ることがある。それは、”できるだけ”というのはどれだけなのか、誰にもわからない。
一つやっても、三つやってもできるだけやった結果だと言えばそれまでである。
「大至急やる」というのは、”できるだけ”主義である。しかし、大至急というのは、いつまでにやれば大至急なのか、誰もわからないのである。

「できるだけやってみます」というのはいかにも責任を持って仕事をするように聞こえる。
しかし、その結果うまくいかなくても「できるだけやったけれど・・・」でことがすむ。

計画を立てるにおいて、きちんと評価ができるものでなければダメ。

だからこそ、計画においては、”できるだけ主義”ではなく、”これだけ主義”でなければならないそうです。

目標がはっきりしているから、実績と比較されて、その成果がハッキリと評価される。
これだけ主義には勇気がいる。”これだけ主義”こそ責任あるものの態度なのである。

計画を立てるにあたって、まずは、計画の定義、そして、これだけ主義。
いずれの項目でも「責任」という言葉が出てきたのが印象的です。

計画に責任を持つ。これは覚悟とも言えますね。

その計画は正しい評価ができるか?

そのためには、数字を使うこと。

「万物は数である。」byピタゴラス

「数字は比べるためにある。」

数字にすることで、比較ができる。比較ができるから、成果を評価できる。

すごく基本的なことですが、忘れがちですね。

計画とは、責任が伴う。責任が伴うということは評価が必要。評価が必要ということは数字にする。

計画と実績を比べる。これが予実差管理であり、ギャップを知ることであり、改善に繋がります。


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