現実はきびしいのだ。きびしい現実に対処し、会社を発展させるものは、経営者の不退転の決意と行動である。
われわれ経営者は、実現可能なものを実現させるのではない。もし、そうであるならば、経営者なんていらない。と一倉先生は仰っています。
会社が「生き抜くため」には、不可能なものを可能に変質させること以外にないのである。
これをやり抜くのが経営者であり、経営者の存在意義である。
できもしない計画を立てても仕方ないとか、実施がうまくいかないのは計画に無理があるからだと自分の怠慢を棚に上げて、罪を計画になすりつけることを教える権威者があまりにも多すぎる。
不可能だ、無理だと思い込んだ瞬間から、人間は努力しなくなる。できないことはやっても無駄だからだ。そしてこれが努力不足をカバーし、責任を逃れる口実として利用される。これで自己保身ができるのであるから、怠け者にとってはこんなありがたいことはないのだ。
気持ちいいぐらい、ぐさっ、サクッといきますね。
しかし、確かにその通りだと思う。一見不可能に思えても、どうやったらそれを実現できるのか?考え、工夫をこらすしかない。そうしないと生き残れないのだから。
この項目では最後にこんな言葉で締め括られている。
不可能を可能なものに変質させるのが人間であると同時に、可能なものを不可能なものに変質させてしまうのも人間である。