1-8 作業改善の考え方は間違い

一倉先生は、作業改善についても述べられています。

改善に対する従来の考え方は、

1、現状を調査し
2、これに改善を施し
3、新しい基準をつくる
ということであるらしい。なるほど、一応もっともである。しかし、あくまでも一応である。
よく考えてみると非常におかしい

とな。

何がいけないのか?というと、どれくらい改善するのか?というのが、具体的に示されていないというのがNGとのこと。これだと、できるだけ改善するということになってしまい「できるだけ主義」になってしまう。

例えば、今まで100分かかっていたものを、これからは80分でやらなければいけないのに、できるだけ改善に努力しました。そのけっか、5分短くできて95分でできるようになりました。で果たしていいのか?と一倉先生は投げかけています。

どうしても口数を20分節約しなければならないという切実な要求から作業改善を行わなければならないのではないか?だから、最大の改善ではなくて、最小限の改善というのが本当なのである。

できるだけ改善したところで、生きるために不足であれば、それは当事者の自己満足会言い訳にはなっても経営的にみたら落第である。

まずは経営者がはっきりとした目標を示す

改善の考え方として正しいのは次の通りだと先生は述べています。

1、目標(新基準)が設定され
2、現状を調査し、
3、新基準と現状とのギャップをつめる

作業改善とは、経営者から示された目標を達成するために、当事者の責任において、どうしても解決しなければならない懸案・・・これが作業改善という形となって現れる。

まずは、経営者の意志、そして、数値目標。それからがスタートですね。


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