1-11 定員制のあやまり

この業務をこなすための、適正な人数は?
営業マンは何人がのぞましいのか?工場のワーカーは?
今回は、定員制についてのお話しです。

科学的、客観的な業務分析から、正しい定員が何人であるかを決めろ!

定員制とは、企業目的を果たす活動をするために、どのような適正または職務の人を、何人必要とするか、というようなことを調べて、これを定員として配置するということらしい。がこういったものは観念論であり、定員なんてきめれるはずがない!というのが一倉先生のスタンス。

会社の中の仕事をたとえどのような方法を用いようと、科学的に調べることなど出来ない相談なのだ。なにか、一定のルールにしたがて調べると科学的ということになるらしい。しかしルールそのものが非科学的なのだから、どうやってみても、結果は科学的であるはずがないのだ。

と言い放っています。こうした方法で算定した人員を定員として決められるなら誰も苦労しないで済むと。

仮に百歩譲って、定員が決められたとしても、企業は生き物であるため、絶えず変転する情勢に対処するために、」企業は変わっていく。製品が変わり、組織が変わり、制度も変わる。その度に定員の査定を科学的に行なっていたら、他の仕事はできなくなる企業体の中で定員制を取ろうとすること自体が間違っている。と。

人員は、職務や職能から決まってくるのではない。事業の目標から決まってくるのである。

我が社の目標はこれである。これだけの利益をどうしてもあげなければならない。そうするには、

・人件費の枠はこれだけである
・その人件費で賄える人数はこれだけである
・一人当たりの付加価値目標からどうしてもこれだけの人数でやらなければならない

というふうに上から決まってくるのである。

この回で第1章を終えることになるが、1章は「計画」についての話が中心でした。

マネジメント・経営を語る上で、最初に伝えることが「計画」ということに、経営において計画が大切だということが伺えると同時に、その計画に対しての認識の違いというか、いかに一般論がまちがっているかということに気づけという一倉先生の強いメッセージを感じました。

デザイン=計画ともいえますが、デザインも目標を達成するためにあるし、目標から決まってくるというのはまさにその通りだと思います。自分のデザイン観・計画観もより磨きをかけたいと思います。

また、あらためて自分の経営計画を、先生の視点で見直してみたいと思います。
ボロボロになりそうな予感・・・wwww



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